このよひらり

@conoyohirari

BANされた詐欺。~読者を信者化するテクニック~


※書きたいことが出来たのですが、ブログが久々すぎて書き方を忘れてしまいリハビリ用に、以前したツイートとそのスレッドを一つにまとめ、加筆したものを記事にしました。

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[ 目次 ]


BANされた詐欺とは。

主に、思い通りに動かしたい集団に対して、信用を得る為に組織的に行われる洗脳テクニック。

同じような思想や共通の敵(政治政党・外国・宗教団体など)を持つコミュニティに対し効果を発揮します。

本当は自らがブログやツイッターを削除しているのに、敵が大きい事から「(その敵に)都合の悪い自分のブログやツイッターを削除された!」と読者に思わせることで、そのコミュニティ内での求心力を一気に高めるという詐欺手法です。

「この人は、敵には都合の悪い情報を書いているからBANされたんだ」という読者達の心理に付け込む事で簡単に信用を勝ち取る事が出来、騙されて崇拝してくる信者達を多く作り出す事が出来ます。
そうして「BANされた人」を演じ続けるのです。

それを何度も使う輩もいるようですが、それだけ効果的なんでしょう。

今まで、この詐欺テクニックを何度か実際に目撃してきた経験から、その手口を書いていこうと思います。


有名ブログも過去にこのテクニックを使った。

以前、保守界隈では非常に有名で支持者も多かった「Yブログ」も、過去に一度 “BANされて” 人気と信用を跳ね上げた時期がありました。

その後、問題をいくつか起こした末に(読者達の大量メール一斉送信により省庁のサイトを長期に渡りダウンさせた等)偽装保守だと言うことがバレて衰退していきましたが、絶頂期に本を数冊出版するなど、その影響力はとてつもなく大きなものとなりました。

大手からの本の出版は信用と影響力を得る手段ともなりえます。ある保守著名人も、それで騙されて宣伝までしていましたから。


BANされた詐欺。その手口。

BANされた詐欺は基本、組織的に行われるものです。

まず、教祖役が登場します。 プロパガンダ工作を生業とする者です。

教祖役は、思い通りに動かしたいターゲットとなるコミュニティの色や願望に則した形で、ブログやSNSの発信に取り掛かります。
調べようのない内容も多いけれど、調査量も情報量も一味違うと思わせるような「一見濃い内容に見えるもの」を発信し続けるのです。

勿論、「エサとなる少しの真実と、ミスリードのための嘘」という情報操作の基本に忠実に。

同時に、教祖役の最初からの仲間である多くのサクラを使い、教祖役のブログやツイッターに対する良い評価や印象を組織的に広め、騙されて信用する者を増やしていきます。あくまでその評判が自然発生したものであるという事を装い続けます。

※教祖役とはいっても、決して教祖然とした者ばかりではありません。信用させる為に読者達の懐に入り込む必要があるわけですから、親しみやすいキャラ作りをした教祖役の場合もあります。

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「読者」から「信者」へ。

それら工作に騙されていく人達は、元々共通の敵によって(やんわりとしたものであっても)集団を形成していた場合が多く、そこを刺激する内容のブログやツイッターを頻繁に更新し続ければ、読者の教祖役に対する依存度とその集団の教祖役を中心とする仲間意識はどんどん高まっていきます。

共通の敵は人を熱狂させやすいモノだから。

勿論、頻繁に更新するのは、洗脳の基本が「繰り返し同じものを見させる」だからであり、読者達は自然と教祖に多くの時間と心を割くようになっていくのです。

例え、それがコピペやニセ情報だらけであったとしても気付く事はなく、読者達は信者へと変容していきます。


そして、BANされた詐欺の投入へ。

そうした流れの中、教祖のお仲間や信者と化した人達の中から、教祖役の存在や言い分を上手く肯定・賛美する人気ブログやアカウントが登場してきます。
信者達の方は、ただただ良かれと信じて。

そうして、信者数が拡大し、人気が固まり出した所で「BANされた!」の手口を発動。
教祖役のお仲間のサクラ達が、ブログ等が消された事を「攻撃された!」などと煽り立て、「この人は敵には都合の悪い人なんだ!」という決定的な心理状態を信者達に植え付けるのです。

その後、早い段階で教祖役は新しいブログやアカウントでしれっと復活。サクラ達がその “華麗な復活” を広め、人工的なカリスマ性を伴った教祖役に対する信者達の信仰心は磐石なものとなります。

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一番大きな目的の達成。

ここまで来れば、教祖役がどれ程おかしな事を書こうが、大きな矛盾を孕んだ言動をしようが、信者達は皆スルーするようになっています。

例え、前言撤回を繰り返し発言がブレブレであり続けたとしても、信者化した人達はそれに気付こうとはしません。

そこに、その教祖のおかしさに気付いた人達がどれだけ真っ当な批判をしようが、そのほとんどが信者達の結束をより強めてしまう燃料投下となってしまいます。

「批判されているのだからやっぱりこの人は本物だ!」という、どうしようもない興奮を伴った集団心理を形成していくのです。

それどころか、教祖役やそのお仲間達の正体を見破るような “危険分子” に対しては、「敵側の奴だ」などとレッテルを貼って信者達を煽り、どんどん排除していきます。

結果、操りやすい「信者タイプ」だけが残っていく事になるのです。

そうなると、その信者コミュニティ以外の世間からは「何やらおかしな事を信じ込んでいる人達」という目でしか見られなくなり、教祖役が信者達を集める為の呼び水として使った真実さえも、世間からは信用されなくなっていきます。

これらは、覆い隠したい真実を汚す為のシステムだったのですから。


立ち尽くしながら。

そうして、冷静に見抜く目を持った少数の人達だけは、立ち尽くしながらこう思うのでしょう。

「人はなんて騙されやすいんだろう」と。



conoyohirari.hatenablog.jp ※「BANされた詐欺」と組み合わせて使われる事が多い、二つの大衆操作テクニックについても書きました。是非お読みください。